タイマッサージとは
タイマッサージとは
タイ式マッサージは全身に
「押」「揉」「伸」
をゆったりとしたリズムで施していきます
”ふたりで行うヨガ”とも云われますが
それはお客様が寝ているだけでいいということです!
タイ式マッサージでは人体にある4つの要素が正しく作用するように働きかけます。
タイ医学の哲学では世界の万物は「地(土)」「水」「風」「火」
という4要素でできていると考えています。
それらの要素は互いにバランスととる事で心身ともに健康を保っています。
逆にどれか一つでも崩れてしまうと何かしらの症状を引き起こすものだということです。
生物における4要素は以下のものに分類されます
「地」とは:骨・筋肉・靭帯・皮膚・臓器・歯・髪など
「水」とは:関節液・リンパ液・血・涙・汗・尿・唾液など
「風」とは:体内を通り抜ける風、体内全ての動き 呼吸
「火」とは:体温・消化・喜怒哀楽など
この4つの要素が崩れる原因は
・姿勢によるもの
・季節によるもの
・時間によるもの
・仕事によるもの
・食事によるもの
・生活リズムによるもの
・自分を取り巻く環境によるもの
など色々なことが考えられます。
タイの伝統医学の歴史・伝説上の創始者はシヴァカ・コマラパという方です。
(上写真)
約2500年前インドで生まれ、仏陀と親しい関係であった事が分かっています。
仏陀を中心に作られた僧伽(修行者の集まり)の筆頭医師でもあったことから、タイ式マッサージ(ヌアッド・ボーランとも言う)には仏教の影響があります。
仏教哲学では『メッター(Metta)』という概念が評価されています。
メッターとは「慈(慈しみ)」だとされています
それは仏陀が示した道を歩みたいと願った求道者たちの核となる要素になります。
本来のタイマッサージでは、そのメッターを含む四無量心(しむりょうしん)というものの実践であると理解されています。
四無量心とは
慈:相手の幸福を望む心
悲:苦しみを除いてあげたいと思う心
喜:相手の幸福を共に喜ぶ心
捨:相手に対する平静で落ち着いた心
だそうです。
タイ式マッサージは術者と同様に受療者にも利益がある瞑想的状態に至らせると考えられています。
術者がタイ式マッサージを行う際には一呼吸ごと、一動作ごとに精神を集中させ注意深く行うことで明瞭な目的や慎重さを身につける事になるのです。
こういった境地で施術にあたることは施術者の技術・感覚を養い、また受療者の心身エネルギーを良くさせていくと考えます。
ワットポー寺院
この寺院はアユタヤ王朝末期のプラペートラチャ王時代(1688~1703年)に建立されたといわれる、バンコク最古の寺院。
長さ46メートルの涅槃像を祀る本堂とその回廊、礼拝堂、71もの仏塔を建立されています
タイに古くから伝わる医薬資料を集め、それが後にタイ初の古典医療の拠点として発展することにつながりました
ワットポーの本堂の東屋にはタイの伝統医学の基盤である『セン』が記された石盤が掲げられています
『セン』とは人体に流れる生命エネルギー(プラーナ/気)の通り道で、その流れがスムーズならば健康を保つ事ができ、流れが滞ると病気や痛みなどの症状が現れると考えられています
ワットポー境内『ルーシーダットン』の石彫像
ルーシーダットンとはルーシー=仙人(行者、聖仙) ダッ=ストレッチ(正しい方向に矯正する) トン=自己(自分)という意味です
長時間の修行・座禅・瞑想を行っていた仙人達が歪んだ体を矯正したり、厳しい修行で崩した体調を整える為に、考案されたとされる
日本ではタイ式ヨガとも言われるが、本来は修行・瞑想であるヨガとは根本的に目的を異とし、ある意味、対角に位置するものである。
本堂東側のタイマッサージセンター前で朝8時から30分間、毎日行われるルーシーダットン。本来127種類ものポーズがあり、そのうちのいくつかのポーズがここで受けられます。無料で飛び入り参加ができます
Om namo(オンナモ)
チャンマイのマッサージスクールで勉強していた時には毎朝授業が始まる前に「Om namo(オンナモ)」と呼ばれるマントラを唱えるところから始まりました
タイの先生がまず詠み、それに続いて生徒が詠んでいきます
マントラとは本来的には「文字」「言葉」を意味するもので祈りや感謝を捧げるための短い言葉であり、その意味もさることながら”祈る”という心持ちを大切にしています。
そのマントラは医学の祖シヴァカ・コマラパをはじめ全てのものに捧げます
「Om namo Jivako silssa ahang karuniko sapasattanang osatah-Tipamantang papaso suriya-jantang Gomarapato pakasesi Wantami Bantito sumetaso aroka sumana-homi」(3回)
オナモ シバコ シラサ アハン カルニコ サバサタナン オサタ ティバマンタン パパソ スリヤジャンタン ゴマラパット パカセシ ワンタミ パティト スメタソ アロカ スマナ ホミ
「Piyo tewa-manussanang Piyo proma Namuttamo
Piyo Nakha Supannanang Pininsiyang Nama-mihang」
ピヨ テワナムサナン ピヨ プロマナムタモ
ピヨ ナカ スパナナン ピニシヤン ナマ ミハン
「Namo Puttaya na-von na-vien na-satit na-satien Ehi-mama navien nawae-pai tang-wien na-wien mahaku ehi-mama piyong-mama namo buddhaya」
ナモ プタヤ ナワン ナワヴィエン ナサティ ナサティエン エイママ ナヴィエン ナワバイ タンウィエン ナウィエン マハク エヒママ ビヨンママ ナモ ブタヤ
「Na-a Na-wa Rokha Payati Vina-santi」(3回)
ナア ナワ ロカ パヤティ ヴィナサンティ
意味は
Om=創造神 namo=敬意 silassa=徳の高い人に ahang=私 karuniko sapasattanang=生きとし生けるものすべてに情けをかける osatah-Tipamantang=ロウソクを使った薬 papaso=悪に(悪の) suriya-jandang=
太陽と月 Gomarapato=シヴァカの名字 pakasesi=彼は公言する Wan-tami=私は敬意をはらう Bantito=賢人 sumetaso=聡明な人に aroka-sumana homi=病気から解放され、幸福になりますように
Namo Puttaya=仏陀にたいする敬意 na-von navien=naはnamoからとった言葉 won-vien=回転する satit-satien=強固に確立された Ehi-mama=私のもとに来る
roga byadhi vinasanti=病気や疾患が消滅しますように
という意味です。